十人十色

先週の土曜日の事です。

仕事で、先輩と二人で早朝から鹿児島へ行ってきました。

福岡から高速で3時間半ぐらいかかります。

先輩「土曜日はやっぱり車が多いね~」

オレ「そうですねぇ~、高速料金も安いですしね。」

先輩「どうせこいつら、海とか遊園地とかに遊びに行くんだろう?人が働いてるときによぉ!まったく。」

(あなたが休みの時に働いてる方もたくさん居ます。)と、サイレントで突っ込む。

ま、そんなどうでもいい話から、子供の話題へ。

先輩「首はすわったの?」

オレ「まだですね~。でも、眼は結構見えだしてるみたいですよ。最近やたらと、キョロキョロしてます。」

先輩「へぇ~、そうなんだぁ~。たしかウチの息子も一ヶ月過ぎた辺りからキョロキョロしだしたなぁ。…あっ!そうだ、携帯の待ち受け見せてよっ!」

オレ「9時20分です。」

先輩「…いやいや、待ち受け、待ち受けっ。」

オレ「…え?9時20分ですよ。」

先輩「違うっ!違うっ!違うっ!そうじゃない!画面だよ画面!」

(鈴木雅之かっ!)とサイレントで突っ込む。

この人、何でキレてんの?こえーよっ!と思いながらも

オレ「9時20分ですけど…。」

1日に、こんなに9時20分って言ったのはじめてだよ。

先輩「ちょっと、携帯貸してっ!」

俺は、携帯を奪われキョトン顔。

先輩「…ホントだ、…9時20分だね。」

オレ「はい、9時20分です。あっ、21分になった、あはは~。で、時間がどうかしました?」

先輩「なんで、待ち受け娘さんじゃないの?」

俺の待受画面のデジタル時計を見て、不思議そうに問いかける先輩。

オレ「あぁ~!うちの娘の顔が見たかったんですねっ!俺、待ち受けにしてないんですよ。嫁が写メール送ってきた画像なら有りますよ。見ますか?」

先輩「ていうかさ、何で、待ち受けを娘の画像にしてないの?変わってるよね?」

オレ「そうですか?」

先輩「娘に興味ないの?ちゃんと愛してる?」

『カチーンッ!!』

イラッときた俺は

「あぁ~ん?じゃあ携帯の待ち受け画面に我が子の姿を載せてなかったら娘を愛してないって事っすか?んなアホなっ!じゃあなんですか、車の後ろには『BABY IN CAR』のステッカー貼らなきゃ駄目ですか?『ハンディカム』買わなきゃ駄目ですか?ラジオネームは『純ちゃんパパ』じゃなきゃ駄目ですか?メロンは嫌いだけどメロン味のアイスは好きじゃ駄目ですか?俳句の季語と言っても過言ではない、『TUBE』・『稲川』・『広瀬香美』に、『おっととっと夏だぜ!』の『EE JUMP』を加えちゃ駄目ですか?そんな決まり事、ひよこクラブにも書いてねーしっ!だいたい、我が子への愛情の注ぎ方や愛しかたは人それぞれ色んな表現方法が有るだろうがっ!母親から聞いた話だが、俺が幼い頃に、まだ若かった親父は車を持っていなかった。仕事が終わったら1秒でも早く俺の顔を見たいが為に、会社から原付バイクを借りて通勤していた。ある日の会社帰りに乗り慣れていないバイクで転倒してしまい前歯を折った…。「ケイスケの顔が見たくて急ぎすぎたよ、アハハハハァ~」と破れたスーツと傷だらけの顔で笑いながら帰ってきたらしい。携帯なんて無い、待ち受け画面なんて無い、写メールなんて無い時代…、でも俺は、物凄く大きな愛情を感じる。あんたにこの気持ちが分かるのかっ!コラッ!!」

と、元ヤンの先輩にサイレントでぶつける。

それでも、腹の虫がおさまらない俺は、最終手段をとる事に。

『無視』です。

説明しよう。

『無視』とは

小学6年生の仲良し4人組女子グループ。その中のA子が、光の内海のファンだと言っていたにも関わらず、GENJIの赤坂にも興味を持ち始め、赤坂の下敷きを購入。それを知った元々赤坂の熱狂的なファンでもあるC子がカチンッときて、放課後にかぁ君ファンのB子と忍者ファンのD子を呼び出し、「私が赤坂好きだってあれだけ言ってたのに、A子ったら赤坂の下敷き買ってた…。あのさぁ、『無視』しようよっ。」とクラスの女子グループが一人の子を仲間外れに追い込む時に活用するオーソドックスな技である。

先輩「アメいる?」

俺「…」

先輩「おいっ、アメいらないの?」

俺「…」

先輩「おいっ!」

俺「あ、はぃ…、い、いただきます。」

福岡から鹿児島までは約3時間半。

やっぱり、33歳のイイ歳こいた大人が、3時間半(往復7時間)の『無視』はできずにアメをいただく…。

口に入れてすぐに噛んでやりましたけどね。

鹿児島での作業も無事に終わり、福岡へ戻ることに。

先輩「やっぱ、土曜は高速道路混んでるね~」

俺「DESUNE。」

先輩「まぁ、明日は休みだし、のんびり帰ろっかね~」

俺「DESUNE。」

先輩「明日は、子供連れてどっか出掛けるの?」

俺「別に…。」

怒りのおさまらない今の俺には、こんな、イーストエンドプラスERIKAな会話しか出来ない。

そのとき…

「ピロリロリロリィ~♪ピロリロリロリィ~♪」

重苦しい車内の雰囲気を一瞬にして変えてしまうような、電子音…

先輩の携帯だ。

うるせぇ~なぁ~…

あっ、まてよ…

そこまで言うならあんたの可愛い可愛い自慢の息子が載った待ち受け画面見てやるよっ!

と、自分の左目で右目が見えるんじゃないかと心配になるぐらいの横目で、先輩の携帯を覗き込む俺。

『三沢』だ…。

説明しよう。

『三沢光晴』1962年生まれ。プロレスラー。試合中の事故により死亡。『先輩』1973年生まれ。会社員。体中が肥満により脂肪。よって、待ち受け画面の『三沢光晴』は間違いなく、『先輩』の息子では無い。もう一度言う、『先輩』の息子では無い。

ちなみに、『フネさん』は52歳。『ワカメ』が9歳。計算すると、『フネさん』が『ワカメ』を産んだのは43歳。間違いなく簡単な出産では無い。もう一度言う、簡単な出産では無い。

グッジョブ!

…いやいや、グッジョブ言うてる場合ではない。

待ち受け画面、息子じゃねーのかよっっ!!

9時20分頃に、俺に熱く語ってくれた愛情論は何だったんだよっっ!!

やっぱこの先輩、ただ者じゃねぇわ…(mixi日記■玉掛けepisode.0参照)

何だか、精神的にドッと疲れ、うなだれる俺。

夕日が差し込む静かな車内。

ふと、小学生の頃の運動会を思い出す。

朝、何だかいつもより早く目が覚める。
それよりも、もっと早く起きてコンビニの弁当…ではなく、たくさんのオニギリと玉子焼きとウインナーを弁当箱に詰める母の忙しそうな手。

ハンディカムのバッテリーの残量や充電…では無く、親子リレーで走るためのジャージや靴を気にして選んでいる父。

かけっこの時に、「お父さん!お母さん!一番とるからちゃんと見ててねっ!ねっ!!」と、はしゃぐ俺がゴールするところを、カメラやビデオのレンズ越し…ではなく、生の眼で追い、叫んで応援してくれてた両親。

今でもあの頃の光景が、愛情として頭に焼き付いています。

勿論、愛情表現や感じ方は人それぞれ。

ただ、俺の愛情の感じ方・注ぎ方はこんな感じだというだけの話です。

 

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